春、夏、秋、冬。
4人の中で、最も植物たちを大きく育ててくれるあなたには、いつも感謝しています
私たち人間も植物なくては生きてはいけませんから。
それだけじゃありません
プールや海水浴場から聞こえる楽しそうな子供たちの声
花火大会や河原でのバーベキューから聞こえる嬉しそうな大人たちの声
ひと夏の恋にすべてをかけるセミたちの歓声
その全てがあなたが作り出してくれていると、私は一度だって忘れたことはありません
ですが、さすがに今年はやりすぎてしまったようですね
去年は1ヵ月もの遅刻と言う大失態を犯したあなたですが、その取り返しのために1年遅れで太陽のスイッチを「強火」に切り替えるとは思いませんでした
いいですか
遅刻は遅刻です
強火にすることで遅刻を取り返すことができると考えたあなたには、少しがっかりしました
その強火のおかげで、私は30分ほど前に洗濯物を干そうとしたら、激アツにされてしまった金属の窓枠で腹を火傷しました
「アチっ?!」
その声に近所の人にパンツ1丁の姿を見られてしまったかもしれないのです
「渋滞の原因が鹿」というほどの田舎です
露出狂と言う誤解が明日には町中に広がっているかもしれないと言う僕の心の痛みを、あなたはわかっていますか?
あなたが今年、太陽を強火にしているのは夏としての役割を必死に果たそうと言う責任感からではなく、去年の1ヵ月もの遅刻を早く取り返して自分の罪悪感を軽くしたいと言う、あくまで自分のためだけの行為に過ぎません
どうか自省を。