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子供時代は足が早いとヒーロー遅いとクズ扱いだった話~後半~

前回の記事↓に続いて後半です

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前回のだいたいのあらすじ

鈍足でめちゃくちゃ馬鹿にされていた小学生時代のたつみそうきち。

毎年のマラソン大会の目標はただ一つ

「ビリにならないこと」

だが5年生のマラソン大会は、全学年のビリの子に真緑ジャージの新任の先生が伴走している!

「そんな・・・あれじゃあ全校生徒にこの子がビリですよって知らせて回るようなものじゃないか!」

ますますビリになるわけにはいかない!そんな中で恐怖心いっぱいにスタートしたたつみ。遅いながらもなんとかビリを免れて走っていたら自分の後ろを走っていた全員が「たりぃ」というパリピな理由でリタイヤしてしまい自分が自動的にビリになってしまった!

励ましながら伴走してくるマミドリアン。

ゴールのある全校生徒が見張る校庭まであと少し!

このままでは自分がビリだと全校生徒に認識されてしまう!

どうするたつみそうきち!

 

消えたマミドリアン

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数百個の視線を浴びる校庭まであと数十メートル。

 

ああ・・・もうダメだ・・・明日から俺は下級生にまで「ビリだった人」呼ばわりされてしまう日々が始まるんだ・・・
「ビリジアン」とかあだ名をつけられるかもしれない

 

校門までの距離が縮まっていくにしたがって恐怖が覚悟に変わろうとしていた時でした

 

僕の左側でずっと伴走していたマミドリアンがパッと僕から離れて歩き始めたのです

「え!?」

 

訳が分かりませんでした

でも理由なんてどうでもいい!

「今がチャンスだ!!」

校門までの数十メートルをビーチフラッグ並みの短距離走でスピードアップする僕

後ろを振り返る余裕なんてありません

またマミドリアンが追いかけて来てるかもしれないのですから。

 

明日からの学校生活が

地獄になるのか、ちょっと地獄になるのかがかかっているのですから。

 

今、目の前に木の上で風船が引っかかって泣いてる子がいようが

産気づいた妊婦がいようが知ったこっちゃないのです!

 

 

「うおおおおおおお!!!」

切迫したレース展開

救いの神 T君

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一気に校門をくぐった僕は全校生徒の数百個の目線が一度僕に移った後、またすぐに校門に移動したのを確認しました

 

その視線の移動を確認して

「ああ マミドリアンは追ってきてないんだな」

と思いながらも走りながら校門を振り返りました

 

やはり追ってきません

 

よし

ですがまだ戦いは続いています

 

まだみんなはビリが僕であることに気づいてません

あとは僕がゴールした後に

「6年生はスタート地点に・・・」

が始まる前に、自分のクラスの待機場所に戻ってみんなに紛れることさえ出来てしまえば・・・・!

 

そう思いながらあと200Mほどのゴールまでの道のりを走っていると

なんという事でしょう

鈍足仲間のT君が僕の前をよたよたと走っていたのです

 

「T君を抜ければ確実にビリを免れる!」

 

自分が鈍足王であることを知る人数をいかに最少にするかに頭を使っていたら、鈍足王から逃れる道がまだ目の前に広がっていたのです

 

鈍足王になればクラスのみんなにクズ扱いされます

 

ですが鈍足仲間の中には、ビリを免れた安心感と裏返った劣等感から

同じ鈍足のくせに鈍足王を馬鹿にする側に回る者も毎年、数名いたのです

 

俊足に馬鹿にされるのは耐えられますが鈍足に馬鹿にされるのは「裏切られた感」があるので非常に嫌ですし、ショックです

 

読者の皆さんも上司や同僚に馬鹿にされるのは受け入れられても、

無職のニートに馬鹿にされるのは受け入れられないでしょう

 

そんな感じです

 

そうなのか?

決戦の結果は!?

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先ほどの校門前のダッシュは「地獄」か「ちょっと地獄か」の二択でしたが、

T君を抜かせれば「地獄」か「天国」かです

 

逃がしたと思っていた大きい魚がまだ足元にいたのです

 

「があああああ!!!」

 

T君の背中まであと少しです!

ですがT君とゴールまでの距離も同じくらいです!

 

T君も迫ってくる僕に気づいて猛ダッシュを始めました!

 

マラソン大会が一気に生死をかけたサドンデスレースに変わった瞬間です!

 

全校生徒数百人が全く見守っていない中、T君も僕も必死です

 

心中を同じくする者同士の戦いです

心では血の涙を流しての疾走です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴールを先に切ったのは

 

 

 

T君でした

正義は報われた

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T君は順位カードを受け取ってのろのろと歩いています

 

僕は歩いている場合ではありません

 

だってまだ僕の戦いは終わってないのです

 

待機場所にひっそりと戻らなければいけないからです

 

出来るだけ身を低くしてみんなの後ろを移動しながら待機場所まで戻りました

 

「T君より先に戻ったことでビリじゃないってことにならないかなぁ」

 

体育座りで地面の巨大な砂粒を運ぶアリを眺めながら、明日からのクラスでの自分の状況を考え涙が出そうになるのをこらえていました

 

 

 

 

 

「あーーーあいつらビリだー」

と誰かの声が聞こえました

 

「・・・・え?」

その声は僕ではない方向に向かって向けられた誰かの声でした

 

校門の方を見ると数名の生徒が走って入ってきました

 

そのメンツは

スタート直後にリタイヤしたはずの数名でした

 

 

 

一体何が起きたんだ??

 

混乱しましたが確認しようがありません

 

なぜなら確認することは

「俺がビリのはずだけど」

という枕詞を使わないといけないからです

 

安全を守るための可能性は1%でもあげておきたいのです

 

 

 

後で分かったことですが、リタイヤを画策していたその数名の思惑は先生たちの耳にとっくに入っていて

リタイヤを報告された先生がウソを見破り、彼らのリタイヤは認められることなく走らされたのです

 

リタイヤするつもりだった彼らは

「どうせリタイヤするし」

本気を出すことなく走っていたため僕よりも後にゴールすることになったのです

 

かくして彼らは

「卑怯者」

という看板に加えて

「ビリジアン」

という看板も背負うことになったのです

最後に

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今回の記事を読んで自分の過去を思い出した方はたくさんいると思います

 

今回は僕の実体験なのでスポーツでしたが

音楽だったり

勉強だったりと

題材を変えてたくさんのパターンがあると思います

 

この記事で僕が言いたかったことは

「子供にもプライドがあること」

「できない人を笑っていい空気が確実に存在していること」

この2点です

 

子供の世界は狭いです

 

恥をかかされた子供のプライドは

大人と違って広い世界を知らないので拠り所がないのです

 

「走るのは遅いけど自分は人よりお金稼げるからまあいいや」

 

などと思える材料が非常に少ないのです

 

僕も

「たつみくんは走るのが遅いのに馬鹿にされるかもしれないってわかってても逃げないから、すごいね」

そう言ってくれる人が一人いたら全く違ったと思います

 

好成績の人を褒めるのは当たり前です

好成績の人が頑張るのも当たり前です

 

褒めてもらえるというエネルギーがあるからです

 

 

ですがそうでない人たちの成績が悪くても頑張っている心意気褒めてやってほしいと思います

最初から読みたい!という方はこちらからどうぞ

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